なか又
群馬県前橋市 店舗ジャンル:和洋菓子店・パン屋前橋中央通り商店街の菓子店。「和む菓子」をコンセプトに、人と人とをつなぐお菓子を届ける。ふわふわな「わぬき」ともちもちな「わもち」が、オープン時からの看板商品だ。
歴史ある屋号を受け継ぐ菓子店
前橋中央通り商店街にある菓子店「なか又」。オープンは2018(平成30)年だが、その屋号には長い歴史がある。ルーツは、名古屋市にあった東海道五十三次の41番目の宿場町・宮宿。この地で創業し、かまぼこやちくわを手掛ける水産練り物店として、100年近く親しまれた。4代目で一度は幕を下ろしたが、長年受け継がれてきた屋号を絶やすのは惜しいと、5代目で現代表の村瀬隆明さんが立ち上がる。仕事をきっかけに縁ができた前橋の地で、まったくの別業態である菓子店として、「なか又」の新たな歴史を刻んでいくことを決めた。そこには「観光地ではない前橋に、胸を張れる手土産をつくりたい」という想いが重なる。ブランドカラーに据えるのは、水色。「水産練り物店を営む前には、海運や鮮魚仲買もしていました。どれも海の恵みがあってこその生業です。この色には、そんな海への敬意を込めています」と、村瀬さんは教えてくれた。人通りの少なくなった商店街に、鮮やかな水色の紙袋を持った人が行き交う光景は、街の表情そのものを変えている。
人と人とをつなぐ「和む菓子」
「なか又」がつくるのは、和菓子でも洋菓子でもなく「和む菓子」。同店ならではのコンセプトは、村瀬さん自身の実感から生まれたものだという。「前橋は、商店街を歩けばあちこちで声をかけてもらえます。人間らしい営みに心が和むんです。だからこの気持ちを、お菓子にのせて届けたいと考えました」と、村瀬さんは語る。「食べるためだけではなく、人と人とをつなぐためのお菓子」という考えを大切に、商品開発はスタート。「和」は「輪」でもあることから、丸い形にもこだわった。そうして誕生したのが、どら焼き生地を使った2種類の商品だ。1つは、前橋市の市章「輪貫」から名付けた「わぬき」。銅板で1枚ずつ手焼きする生地は、ふわふわの食感が持ち味だ。もう1つは「わもち」。「和を取り持つ」という意味が込められたこちらは、もちもちとした食感が癖になる。いずれも手土産や贈り物として、人と人とのつながりを築いている。前橋で生まれた小さな「和」は、これからもお菓子を通して穏やかに広がっていくだろう。
生産者紹介
代表村瀬隆明
愛知県名古屋市出身。青山学院大学の経済学部に進学。独学でデザインを学び、グラフィックデザイナーとして就職する。2005(平成17)年に独立し、「株式会社ナニラニ」を設立。他社との差別化を考えて辿り着いたのが、デザインに経営の視点を掛け合わせるブランディングだった。転機は、前橋市出身の創業者が手掛けるメガネブランドのリブランディング。同氏による地域おこしプロジェクトに加わり、前橋に通う中で「強い土産物がないなら、自分がつくろう」と考えたのが「なか又」の始まりだ。初めての業態に悩みは尽きなかったが、「『なか又』ができて街が明るくなった」という言葉が支えになった。「まずは地域の方に愛される菓子店が目標。いずれは前橋の定番スポットの一つになればと思います」と、村瀬さんは意気込む。
店舗詳細
| 店舗名称 | なか又 |
|---|---|
| 住所 | 群馬県前橋市千代田町2-7-21 |




















