群馬県のほぼ中央、前橋・高崎・桐生・太田といった主要都市に囲まれているのが伊勢崎市です。赤城山の南麓に広がる市域はほぼ平坦で、南を利根川が流れ、広瀬川や粕川といった支流が野を潤しています。夏は日差しが強く、国内の観測史上最高気温を記録したまちとしても全国に知られるようになりました。冬には「からっ風」と呼ばれる乾いた北西風が吹き抜けます。長い日照と豊かな水、平坦で肥沃な農地という条件が揃うことで、味の濃い野菜が育ちます。畑では在来の下植木ねぎ(しもうえきねぎ)や夏ごぼうが受け継がれ、施設園芸ではなす・きゅうり・いちごがほぼ一年を通して出荷されています。古くは絹織物「伊勢崎銘仙」の産地として栄え、手の込んだ絣模様の着物を庶民の手が届く値段で全国へ送り出してきた土地でもあります。平成の大合併で赤堀・東・境の三地域が加わり、市域は利根川から赤城の裾野まで広がりました。境島村には世界文化遺産の構成資産、田島弥平旧宅が残ります。JR両毛線と東武伊勢崎線が交わり、北関東自動車道が市内を東西に貫く。製造業と大規模商業、そして近郊農業が並び立つ、働くことと暮らすことの距離が近い街です。
伊勢崎市ってどんなところ?
猛暑でも知られる厳しくも豊かな気候風土
2025年8月5日、伊勢崎は41.8度を観測しました。これは気象庁の統計における国内の観測史上最高気温で、その年の猛暑日は51日。全国的にも暑いまちとしても知られています。市域は赤城山麓の南面に広がるほぼ平坦な土地で、さえぎるものが少なく日差しが直に届く一方、冬は逆に、乾いたからっ風が吹き抜けて空気を乾燥させます。厳しい条件に見えますが、長い日照と豊かな水、平坦で肥沃な農地が揃うことで、糖度の高い野菜が育ちます。市は独自の品質基準を設けて農畜産物のブランド化を進めており、「伊勢崎市のブランド化農畜産物」の認定は16品目にのぼります。
銘仙で栄えた織物のまち
伊勢崎と織物の関わりは古く、六世紀の古墳から麻で紡いだ織物が出土しています。養蚕の盛んな土地で、農家は厚手の「太織(ふとおり)」を自家用に織ってきました。明治のなかばに伊勢崎太織会社が設立された頃から「銘仙」の名が使われるようになり、大正から昭和初期の最盛期には、銘仙の生産量が全国の半分を占めるまでに至ったとされます。手の込んだ絣模様の着物を、庶民の手に届く値段で送り出した産地でした。この織物は「伊勢崎絣」として国の伝統的工芸品に指定されています。染めから織りまで十以上の工程を分業で担う仕組みが、いまも産地を支えています。
伊勢崎市のおすすめスポット

田島弥平旧宅
利根川沿いの境島村(さかいしまむら)に建つ蚕種製造家の住宅です。瓦屋根の総二階建てで、一階が住居、二階が蚕室。屋根に載る換気用の「ヤグラ」が目印です。風通しを重んじる飼育法「清涼育(せいりょういく)」を大成した田島弥平の住まいで、この造りが近代の養蚕農家建築の原型となりました。世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産で、国の史跡。現在も居住されており、見学は外観からのみとなります。

華蔵寺公園
遊園地を併設した、伊勢崎を代表する公園です。春はまずソメイヨシノが咲き、続いて約5,000本のツツジが園内を赤や紫に染めていきます。花まつりの期間には夜間のライトアップも行われます。遊園地は入園無料。市街地を見渡せる観覧車は、伊勢崎のランドマークとして親しまれています。桜とツツジの見頃が続く3〜5月頃の春を中心に、一年を通じて家族連れで賑わうスポットです。

いせさき明治館
明治45年に建てられた、和洋折衷の医院建築です。県内に現存する二階建ての洋風医院建築としては最も古いとされ、市の重要文化財に指定されています。市へ寄贈されたのち、建物ごと曳いて現在地へ移されました。館内には当時の意匠がそのまま残り、大正から昭和にかけての伊勢崎の様子を伝える展示が行われています。

小泉稲荷神社
朱塗りの鳥居が連なることで知られる神社です。参道には大小三百基ほどの鳥居が三列に並び、百メートルにわたって朱色のトンネルをつくります。県内でいちばん高いとされる大鳥居も見どころのひとつ。秋にはその周りに広がるコスモス畑が見頃を迎え、朱色と桃色が重なる景色を撮影に訪れる人でにぎわいます。参道の鳥居と大鳥居、そしてコスモス畑が一度に見られるのが、この神社の特徴です。

旧時報鐘楼
1916年(大正5年)に竣工した、煉瓦張りの鐘楼です。横浜で薬種商を営んでいた小林桂助が、故郷である伊勢崎に寄贈しました。ルネサンス風の窓に、頂部のドーム屋根。鉄筋コンクリート造としては県内最古とされ、市の重要文化財に指定されています。かつては時を告げる鐘の音が町に響いていました。織物のまちが最も活気づいた時代に建てられた建造物です。
伊勢崎市の名物・特産品・お土産

なす
群馬県の夏秋なすは出荷量が全国第1位。県が公表する主要産地の筆頭に挙げられているのが伊勢崎市です。長い日照と平坦で肥沃な農地、そして施設栽培の技術が、皮が薄く果肉のしっかりしたなすを育てます。市が糖度基準を設けて認定するブランドもあり、中には生のままかじれるほど甘みの乗ったものも夏に出回ります。

きゅうり
群馬県のきゅうりは収穫量が全国第2位。伊勢崎市はその主要産地のひとつです。市内の施設園芸ではきゅうりが重点品目とされ、ほぼ一年を通して出荷が続きます。夏のものは香りが立ち、冬から春にかけて収穫されるものは、パリッとした歯ごたえとみずみずしさが際立ちます。塩でもむ、味噌をつける。名産地ならではの、手をかけない食べ方で味わってみてください。

下植木ねぎ
伊勢崎に伝わる在来のねぎで、群馬県の食材辞典にも掲載されています。市が認定するブランドには糖度と太さの基準が設けられており、シーズンは冬です。寒さに当たることで甘みを蓄え、火を通すととろりと崩れるのが特徴。市内には赤い皮をもつ赤ねぎもあり、こちらは春の出荷。すき焼きや鍋に向く在来ねぎです。

夏ごぼう
伊勢崎はごぼうの産地でもあります。とくに知られているのが夏に収穫されるごぼうで、市の認定ブランド「伊勢崎完熟牛蒡『甘久郎』は、糖度18度以上で甘さが一般のゴボウより高く、香りも良く、柔らかいのが特徴です。秋以降に穫れる完熟のごぼうにも別の基準があり、貯蔵の技術によって一年を通した出荷に対応してきました。

いちご
群馬県で育成された「やよいひめ」は、県内で栽培されるいちごの約8割を占める品種です。大粒で果肉がしっかりしており、甘みが濃く日持ちがよいのが特長。弥生の頃まで良い実が穫れることが、その名の由来です。伊勢崎市独自の認定ブランド「伊勢崎イチゴ『美麗(みれい)』」があり、糖度の基準を満たしたものが認定され、冬の終わり、2月頃に出荷されます。

いせさきもんじゃ
駄菓子屋のおやつとして広まった、伊勢崎独自のもんじゃです。特徴は味付けの選び方で、いちごシロップを入れる「あま」、カレー粉を入れる「から」、両方使う「あまから」の三種類から選びます。具は小麦粉とキャベツ、青のり、切りイカ、揚げ玉。具と汁を一緒に焼くのが伊勢崎流です。

伊勢崎絣
絹を原料に、絣模様を織り出した平織物です。歴史の文脈では「伊勢崎銘仙」と呼ばれ、手の込んだ柄を庶民の着物として広く届けました。1975年に国の伝統的工芸品に指定され、群馬県ふるさと伝統工芸品にも選ばれています。染めから織りまで十以上の工程を分業で担う仕組みが、この産地の特徴です。

焼きまんじゅう
串に刺した蒸しまんじゅうに甘辛い味噌ダレを塗り、炭火で焼き上げる上州の郷土食です。発祥は前橋とされ、いまは県内のどこでも見かける味になりました。伊勢崎では、国定忠治ゆかりの地という背景が重なります。忠治が生まれた国定村は現在の伊勢崎市域にあたり、その名を冠した店がいまも市内にあります。
『伊勢崎市』の商品一覧
果汁たっぷりでジューシーな伊勢崎市産「やよいひめ」です。冬の冷え込みと日差しが育んだ、上品な甘みとほのかな酸味がたまりません。苗づくりから手間を惜しまず育てた一粒は、ギフトに喜ばれますよ。
濃厚な甘みと、まろやかな酸味。しっかりとした果肉からあふれる果汁が魅力の、群馬県が誇るいちご「やよいひめ」です。全国のいちご生産者が集う品評会で最高金賞に選ばれた、完熟いちごをお届けします。
























